名古屋城には、4つの茶席があります。
それぞれの趣が異なり、風情あるしつらえが施されています。
一般公開はされておりませんが、お茶会や結婚式などに利用できるので、お問い合わせすれば使用できます。
まず1つは書院(しょいん)です。
書院は10畳の広さを始め、8畳の次の間、五畳座敷などを含んでいます。
この一棟は、全て故森川勘一郎氏が造営しています。

2つ目は猿面望嶽茶席(さるめんぼうがくちゃせき)です。
名古屋城築城の際に、1544年から1615年の間に作られました。
清須城の古材を利用して建築されたと伝えられています。
数奇屋四畳台目(すきやよじょうだいめ)の名席です。
茶席の床柱が猿の顔に見えたため、いつしか猿面と呼ばれるようになりました。
1620年から、本丸から二の丸に移築されました。
その後1929年に、舞鶴公園に移され、1936年に国宝に指定されます。
ですが戦災で焼失してしまいます。
詳細に描かれた図面が残されていたため、この図面を基に1949年に名古屋城内に復元されました。

3つ目は又隠茶席(ゆういんちゃせき)です。
千利休の孫が1578年に造営したなど言われています。
1772年から1780年に建てられたものを場内に移築しました。

4つ目は織部堂(おりべどう)です。
信長や秀吉、家康に仕えた茶人名人・古田織部がいました。
古田織部は、名古屋城の茶席増援2ゆかりのある人物です。
その功績を残すために1955年に設立されました。

関連記事

    None Found